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ラジオ用ロッドアンテナを分解した様子です。
一本一本銅製のバネが仕込んであってスライドしているのです。
初期のマスクにアンテナを取り付ける加工を紹介します。
途中からバネ式に変更になる仮面ライダーのアンテナですが、
初期型は金属パイプの組み合わせで取り付けられていました。
この金属パイプの仕組みには諸説あるようですが…
自分が解析した結果から言うと、「アンテナの付け根はアンテナ」
なのです。 |
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実物のアンテナの画像で確認できるのはパイプがカットされて
短く加工されているという事です。一番下の段をカットすると…
その上の段もカットしないと収まらないのです。結果的に下から
3段のパイプをカットして加工する事になります。
では何故パイプをカットしたのでしょうか?
アンテナ付け根部分にパイプを使うからです。
中段を熱加工して曲げます。
パイプの両端に精密ヤスリを差し込んで持ち手にしてアルコール
ランプの火で炙って熱を加えます。
色が変色してバイクのマフラーのように虹色になります。
変色した頃には曲げられますので、ゆっくりと慎重に力を加えて
曲げ加工しました。
加工後に煤や変色した部分をコンパウンドで磨けば、実物のような
メッキの剥がれた金色になるのです。 |
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これで組み合わせれば出来上がりなのですが…
実物のアンテナを観察するともう一段太いパイプが被ってます。
これは折れ曲がったパイプを補修したのだと思います。
サイクロンでの変身シーンでアンテナが急角度で折れているのを
見る事が出来るのですが一番下の段の中間で折れています。
折れた部分を伸ばして一段太いパイプで接着固定したのだと思い
同じように加工してみたのです。
このような複雑な組み合わせでアンテナが加工されているので
付け根の部分の考察がし難いのだと思います。
今回はこのような考察での再現としました。 |
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パイプの変色も段数もアンテナの節の長さも…
こんな感じではないでしょうか? |
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こちらはBタイプの初期型のアンテナ加工です。
曲げ加工は同じ方法で炙って曲げてあります。
Bタイプは組み合わせ方が単純で、5ミリほどの細かくカットした
パイプを2本通してザクの動力パイプのような組み合わせて接着。
付け根部分をダークグレーで塗装してます。
エポキシ接着剤でガチガチに接着してありますが、実物はGボンドで
固定していたようですので表面にGボンドを塗り付けてフェイク加工
しました。
アンテナ付け根が左右段違いなのが初期型の特徴ですね。 |
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AタイプもBタイプも最初の塗装直しの段階でアンテナ付け根の
取り付け方法が変更になります。
自転車のブレーキケーブルを使用する事になるのです。
バネのようにビョンビョン動くタイプですね。
ブレーキケーブルの表面のビニールを剥がすとコイル状の金属が
露出します。内部のワイヤーを抜いて内側のビニールも引き抜くと
長いバネ状のパーツになるのです。
これをワイヤカッター等でカットして端のエッジをヤスリ加工したら
90度に折って付け根に加工できます。
マスク側をエポキシ接着剤で固定してます。
今回は持ち運びの為にアンテナは差し込み式で接着していません。
また、ブレーキワイヤーの中にアルミの針金を入れてますので
手で曲げた角度で止まり、自由に調整できます。
この加工をするとアンテナが揺れなくなるのですが…。
長期間アンテナが広がったりバネが変形したりしないのです。
展示用の加工ですね。 |