粘土原型 製作開始時の指針

最初に仮面ライダーのマスクを製作したのは1986年です。
模型雑誌「B-CLUB」に掲載されたレプリカマスクが一個目です。
その後も沢山の資料が手に入り間違っている部分も見つかります。
そもそも大きさを出す段階で計算間違いをしていましたので、
B-CLUBマスクは実物よりも一回り大きかったのです。
その5年後に作り直しの意味で粘土原型を始めてから放置状態。
当時、原型用の油粘土を「RION粘土」から「デビカ」(子供用)に
変更した時期でしたのでデビカ粘土に置換する方法を模索していて
諦めてしまって放置したのだと記憶しています。
(同じ理由でハン・ソロも放置しました…)
RION粘土は製造ロットによって色も品質も安定しないので
今でも苦手です…。
粘土原型で一発で決めてしまう自信は今でも無いのです。
一番正しいのは粘土で決めてしまう事です。
石膏型を作ってポリエステル樹脂とガラスマットを貼り込んで積層
つまり「FRP」ですね。この手順が正しいのは知ってます。
このためにも粘土原型で最終形状まで持って行くのが正しい。
理解しているのですが出来ないのです…。下手なんですよ。
後の工程の説明に出てきますが、ポリパテに置換した後で
大きな形状修正が発生します。
覗き穴と耳の間のカーブが不自然でした。粘土の状態では
気が付かなかったのです。
画像では粘土原型に切金を入れているのですから…
形状はOKだと判断しているのですよ。
原型の粘土は発泡スチロールのマネキンヘッドに盛ってます。
土台に固定されているのでマスクの下のライン(被り込み部)が
確認しにくいのです。

土台からマスクが抜けるように作る方が良いのかも知れませんね。
粘土原型は強固に土台に止めることも大事なのですが、形状の
チェックのために全角度から見られるように工夫することも
大事なことだと思いました。

これは自分独自の妄想なので確認できていませんが…
本物のライダーマスクの原型は被り込みラインのチェックのために
裏返した形跡があります。
一号マスクの形状の特徴なのですが、頭頂部の右横に
平らな部分があります。裏返してチェックする時に頭頂を台に置くと
頭頂部が平らになるので少し右にずらして台に置いたのでは無いか
と考えています。

あるいは…
これも完全に自分の妄想ですが…
顔全体が歪んでいる理由として、マスクの原型を転倒させた可能性
も考えられます。
右後頭部を下にして粘土原型の状態の時に可成りの勢いで
ドテっと倒れたのではないかと思えるくらいに歪んでいます。
歪み方に法則性があるように見えてしまうのです。
目次ページの説明にありますが、粘土原型を作り始めたのは
1991年です。その後放置していて…形状を確認して表面を磨き
型取りの作業をしたのは2012年でした。


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