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Cアイ(目玉)の表面側をシリコーンで型取りします。
ガーゼを張り込んでいる画像です。
シリコーンが乾く前にガーゼを押し付けると接着されます。
この上に薄くシリコーンを流せば馴染んで薄いシリコーン型が
出来るのです。
節約にもなりますが、それ以外の理由として…
正確な複製のためでもあります。
面積の大きな型はシリコーンだけで作ると曲がるのです。
この上から石膏を流して固め、2重の型にするのです。
反対の面も同じように型を作ります。
石膏の上から縛って型を固定すれば変形しないのです。 |
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型から一度原型を取り出します。
鮮明な画像をよく見て複眼のパターンを読みます。
卵型の目玉ですが、複眼パターンは天地に対して垂直・水平では
なくて、少し傾斜して並べられています。
横のラインを原型に書き込んで転写するのです。 |
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原型をシリコーン型に戻して横線の端を型に目印します。
粘土を厚めに敷き詰めて均したら、点を結んで線を引きガイドに
するのです。
複眼パターンは60度の正三角形が基本形で並んでいるのです。
並んだラインは六角形に見えるのです。 |
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粘土を押すための押し型を何にするのか考えます。
鉛筆を削って押し型を作る方法は間違いだと思います。
乱雑に並んだパターンがあり、所によっては角材の片が押されて
表面から見える個所もあります。
鉛筆で作るとそのパターンに沿わないのです。
実物のCアイは細い角材を使って押されたようです。
角部分を使用して自作することにします。
プラ角棒を加工して作ることも考えられましたが、エッジが甘いので
磨いて面出しすると幅が小さくなりパターンの大きさに合わなくなる
と思ったのでアルミの直方体から作ることにします。 |
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アルミ材をカットして作るのではなく…
必要な部分だけ露出させて粘土に埋めてシリコーンで取ります。
そのシリコーン型にウレタンレジンを流して取り出し、押し型を作る
事にしました。 |
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上でも使用した鮮明な複眼パターンの写真を左右反転して出力。
この画像を見ながら複眼を押していきます。
右目の方がパターンがシャープなのです。これは粘土の厚みに
関係していると思います。
粘土の層が薄いと奥まで押せないので甘くなります。
厚みがあれば押し型を深く押せるのです。深く押すと残った粘土の
部分が押し込んだ直角と同じような形に成形されてシャープになる
という仕組みですね。出っ張りも凹みも直角に成形できます。
この左右の違いを表現するために粘土の厚みを左右で変えました。
この反転画像で分かるのは粒の位置だけです。
画像の凸凹を脳内で逆転してイメージしながら押すことになります。
左右反転させて凹凸まで逆転させてイメージすると頭から煙が
出そうになるので…せめて左右だけでも反転して作業しようと
画像をプリントしたのです。 |
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押し込んで成形した粘土の様子です。
左右の目で違いを付けました。右目をシャープにします。
使用した道具は型取りした直角の角から作ったパーツと粘土の
表面を均すための筆、それと細部を調整するための自作のヘラ
です。
ヘラはプラバンで作りました。直角よりも少し鋭角な先を作り、
エッジは角度をつけて落としてあります。
押し込んだ隣のパターンを傷付けずに一つのパターンだけを処理
するために角度を工夫したものです。 |
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左目のアップ画像です。
赤い印をつけた部分はパターンミス部分です。
これをレプリカでも再現するのです。
この押し型は六角形では出来ません。
細い角材を使った証拠になります。
角材の横の片が押されて出来た形なのです。 |